同人誌を自費出版すると儲かるのか?

以前、現在の同人業界での「同人誌」の市場規模が700億円ともいわれ、作家の「年収1000万円の作家はザラ」で、中には「年収6000万円以上は300人以上」といった内容の記事を見かけました。

同人作家のイメージは「個人の趣味で作成している」・「作品は全て自費出版」で利益があったとしても、印刷代や即売会出展費用などを引くとごくわずか。十分な利益が見込めるのは一部の人気作家の人たちだけで、その人たちでも同人誌の制作だけでやってはいけないだろうとったものでしたので、この記事だけを見てみると簡単な世界のように感じてしまう事でしょう。

過去に行われた調査では、コミケなどでのイベントで使う一般来場者の平均購入額は、男性が33,740円で女性が30,100円だったとあります。
この数字から考えると、出版社などを通さずにコミケなどの同人誌販売会での「直売」だからこそ、「年収1000万円」が可能なのかもしれず、本当に同人誌の作家としてだけで、生計を立てている人がいるのかもしれません。

ここまで読んでいると良い話ばかり聞こえてきますが、実際にはそんな甘いものではないと思ったほうが正しいでしょう。
前述のとおり、実際に「年収1000万円以上の同人誌作家」はいるのかもしれませんが、それはほんの一握りだけで、そんな作家さんには多くのファンがいるのだと思われます。
同人誌を自費出版しているほとんどの人は、コミックマーケットなどの同人誌販売会での売り上げは、赤字か良くてトントンくらいでしょう。

ですので、いくらイラストなどの作画やカメラ撮影の技術に自信があるからとって、安易に専業とするのは考えたほうが良いかと思います。
恐らくそういった技術的なものより、同人趣味を持つ人たちに共感してもらえるような、特殊なセンスが必要なのかと思われます。

出版不況と呼ばれる最近では、商業ベースの雑誌が廃刊になるニュースをよく聞くようになりました。2012年では、実に14誌もの雑誌が廃刊になったそうです。

商業誌でプロ作家として年収数千万を稼ぐ人はもちろんいてますが、有名な雑誌で連載を持っている、作家の大部分が安い原稿料で作品を書いていると聞いたことがあります。

年々衰退していく商業誌業界よりも、これからまだ規模が拡大していく同人誌業界に興味を持つプロの作家さんは増えていくかと思われ、益々競争の激しい業界になっていくと考えられます。

 

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